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大雨・強風による農作物被害を防ぎましょう!

大雨・強風による農作物被害を防ぎましょう!

被害を受けた場合、自身で加入している保険や公的支援を受けられる可能性があります。

「圃場を四隅(四つ角)から撮った全景」・「被害箇所の拡大」・「被害を受けた作物や機器」の写真を必ず撮るようにしてください。

(証拠写真がなく、補助を受けられなかったケースが多々発生しております。)

共通事項

(1)事前の対策

・ほ場から速やかに排水ができるよう、明渠や水路の清掃、補修を行っておく。

・収穫物の保管場所の浸水被害が想定される場合は、安全な場所へ移動しておく。

・暴風雨等の最中の行動は危険なので、ほ場や施設の見回りは絶対に行わない。

(2)通過後の対策

・暴風雨等が過ぎた後の見回りにおいては、増水した水路その他の危険な場所には近づかない。

・足下等ほ場周辺の安全に十分に注意し、転落、滑落事故に遭わないよう慎重に行う。

・土砂災害に細心の注意を払い、人命を最優先に行動し二次災害の防止に努める。

・病害への対策については、ほ場の冠水または浸水、過湿などにより病害の被害を受けやすくなることから的確な防除に努める。

・機器等への通電を再開する際には、使用マニュアルなどの手順や注意事項を確認するとともに、漏電やショートに留意した対応を行う。

・浸水した農業機械は、スイッチを入れた場合にエンジン破損やバッテリー、電子制御装置等の漏電、発火の危険があるため、メーカーによる点検を受けるまではスイッチを入れない。

・台風通過後は高日射、高温が予想され、熱中症の危険性も高まるため、高温下での長時間作業を避け、こまめな水分と塩分の補給や休憩を取るように心掛ける。

各作物や施設ごとの対策

水稲

事前の対策

・排水路の詰まり等がないか点検する。

・水田では、大雨の前に十分減水したうえで、一定量以上の水かさになると落水する対策を講じる。

・水稲用育苗ハウスについて、破損等を防止するため、園芸施設の項目に準じて点検する。

通過後の対策

・冠水時には排水路等を通じて速やかな排水に努める。排水不十分な場合でも、葉先が水面上に出ることで被害は軽減される。

・白葉枯病等の発生動向に留意し、的確な防除に努める。

・冠水被害を受けた稲体は水分調節や肥料吸収等の機能が低下すること、出穂期や登熟期におけるフェーン現象は白穂の発生、登熟不良等を引き起こすことから、根の活力を保つよう水管理を徹底し、応急的な通水で水分の補給に努める。

野菜

(1)事前の対策

・強風害のおそれのある場合には、べたがけ資材、寒冷紗等で被覆する。

・支柱やネット、誘引紐を点検して確実に固定し、必要に応じて補強する。

・露地の果菜類では、不要な茎葉を摘除して風の影響を抑え、また収穫できる実は全て収穫しておく。

(2)通過後の対策

・べたがけや寒冷紗等は、風が収まったら速やかにはがす(吹き返しの風には注意する)。

・茎葉に付着した泥を洗い流し、損傷した茎葉を摘除する。

・ほ場が浸水及び冠水した場合は、直ちにハウス内外の排水を図る。マルチ栽培においては、排水状況に応じてマルチをめくって土壌を乾燥させる。

・土壌乾燥後の軽い中耕、追肥、液肥の葉面散布等により、発根、草勢の回復を図る。

・被害を受けた収穫中の果菜類では、草勢低下を防ぐため、摘果や若どりで着果負担を軽減する。また、出荷基準に応じた選果選別に留意する。

・軟弱野菜や果菜類では、天候回復後の強日射や高温となった場合に、萎凋や日焼けを起こしやすいので、一時的に遮光資材を用いて日射を制限する。

・茎葉の損傷や冠水があった場合は、病害(特に細菌性の病害)の発生が発生しやすくなるため、折損部位の除去や薬剤散布などの防除対策に努める。

果樹

(1)事前の対策

・多目的防災網や防風ネット、果樹棚支柱を点検し、補修、補強を行う。

・棚栽培では、風による上下動を抑えるため、棚面の随所に支柱による突き上げとアンカーと針金による下方への誘引を行う。

・立木栽培では、しっかりとした支柱を立てて結束し、枝折れや倒伏を防止する。

・ビニールの緩みや破れ、隙間の点検、補修を行う。

・簡易被覆ハウス(トンネル)では、強風により破損する可能性が高い時は、被覆の除去を検討する。

・収穫可能な果実は全て収穫する。

(2)通過後の対策

・園内に流入した土砂が堆積している園地においては、樹勢の低下を防止するため、可能な限り早急に土砂を取り除く。園内全体の土砂を取り除くことができない場合は、樹冠下部だけでも取り除く。すぐに土砂を取り除けない場合は、土砂撤去までの応急措置として、土砂の乾燥を待って、シャベル等で地表面より深くまで到達するように割れ目を入れ、土壌の通気確保を行う。

・浸水により園内の土壌が流され、根が露出している場合は、なるべく早く客土を行い根の乾燥を防ぐ。応急的には、シートやマルチで覆って根の乾燥を防ぐ。

・浸水被害を受けた樹体については、水没した部分の果実をつけたままにしておくと樹体に負担がかかることから、摘果する。

・枝折れした場合は切り戻しを行い、切断面に保護剤を塗布すること。軽い股裂けの場合は、ひも等で結束して傷口に保護剤を塗布し、樹勢回復を図る。

・樹体が倒伏した場合は、可能な限り根を痛めないように樹体を起こし、根元に土を寄せる。状況によっては、無理に引き起こしはせずに、傾いたまま主枝の更新で対応する。

・樹勢低下がある場合、地上部の枝を適度にせん定し、摘果によって着果負担を少なくする。

・葉の巻き症状が見られる等、樹体が衰弱しており枯死に至る可能性が高い場合は、改植を検討する。

・枝葉、幼果の損傷などによって、病害の発生が懸念されるので、防除対策に努める。

花き

事前の対策

・露地においては、倒伏による曲がり等が発生しやすいので、支柱・フラワーネットの点検、補強、または土寄せ等を行う。

・収穫可能な花は全て収穫する。

通過後の対策

・露地切花等で倒伏したものは、速やかに起こして茎の曲がりを極力抑える。

・折損した葉や茎葉は摘除し、下葉についた泥などはきれいな水で洗い流す。

・強日射による萎凋が予想される場合には、寒冷紗を被覆する。

・病害虫予防や草勢回復のため、必要に応じて薬剤や液肥の散布を行う。

・露地切花等で出荷するものについては、選別を徹底する。

園芸施設

(1)事前の対策

・ハウス周辺の排水場所を確認しておくとともに、ハウス周辺の排水溝やハウスの谷樋、縦樋を清掃しておく。

・飛来物による損傷を防ぐため、ハウス周辺の片付けを行う。

・燃料タンクやガスボンベ等をしっかりと固定する。

・被覆材の破損や出入口の破損部位等から風が吹き込んで破損するのを防ぐため、被覆材の破れ、ハウスバンドや被覆材取り付け金具等に緩みがないかを点検し、必要な補修や調整を行う。

・ボルトやブレースを点検し、緩んでいれば締め直す。

・停電に備え、手動換気やカーテンの手動開閉等の作業内容の手順を確認しておく。

・台風襲来直前には、出入り口を密閉し、換気扇を稼働させてハウス内を減圧する。

・強風で倒壊する危険がある場合は被覆材を除去する。

(2)通過後の対策

・開口部を開放して湿度の低下に努める。

・ハウスに入る前に、燃油やガス等の臭いがないか、破損したガラスがないか等を確認し、安全を確保する。

・燃料のタンクや配管、暖房機から燃料の漏れがないか、機器が安全に運転可能な状態か確認する。

・ハウス等に損傷がある場合は、早期に修理するとともに、補修にかかる資材の調達が困難な場合は、当面の栽培管理への影響を軽減できるよう、補強やテーピング等の応急措置を行う。

・停電があった地域では、加温、天窓、被覆、養液栽培等を制御する機器の条件設定が初期化される場合があることから、停電復旧後、設定を確認するとともに、天窓、側窓、内張カーテン等が正常に作動するかを確認し、異常がある場合には修繕する。

・冠水した場合は、排水ポンプを用いるなどして、速やかに排水する。


掲載日 令和6年8月15日 更新日 令和6年8月16日
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産業経済部 農政課 振興係
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